しめてくるよ
職場での出来事。
お客さんで、土建関係の方々がやってきた。
廊下を歩いていたら、ちょうど向かいから彼らが大人数でやってきた。
向かいあうお兄さんたちと私。
かといって何か起きる訳でもなし。
フツーに廊下の途中にある事務所に入って自分の席につき、
「気合いの入った人たちと向かい合って、ごくせん気分味わった〜」と
近くの席の人に話しかけた。
その女性、普段からニコニコしている人。
「ふふふ、怖くなかった?」
「いや、怖くはないよぅ。なんかごくせんのヤンクミ気分味わった〜」
「ふふ、そう。じゃあ、しめてこようか?」
私、リアクションに一瞬、戸惑った。
廊下ではまだ、彼らが話しながら歩いて過ぎるのがわかる。
んが、彼女はそんな私に気付かないで、ニコニコしながら席を立ち、事務所のドアに行ってしまった。
こわばる私。背中から、よからぬオーラが出ちゃってる気がして、
下手に声をかけられたら、次の瞬間は胸ぐら掴まれるかもしれない、
というわけで、わたしはただ、見守るしかない。
ドアに近づく彼女。
事務所のドアが閉まった。
ドアしめて振り返った彼女の目線の先には、怯えた私がいた。
笑顔で「しめてくるよ」って…
本当に怖かったんだから…!


